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奈良時代の木簡出土 高岡・出来田南遺跡 (富山県高岡市)
出来田南遺跡から出土した荷札とみられる木簡。表(右)に「丸部飯刀自女上米一半」、裏に「十月十六日」と書かれている(県文化振興財団提供)
米上納の荷札など水田経営の拠点か高岡市出来田の出来田南遺跡から、奈良時代後半のものとみられる木簡3点などが出土した。発掘調査に当たった県文化振興財団埋蔵文化財調査事務所(富山市五福)が26日、発表した。木簡の一つは米を上納した際の荷札と思われ、同事務所は「水田経営の拠点施設があったと考えられる」としている。 同遺跡の発掘調査は、都市計画道路の工事に先立ち、昨年6〜11月に行われた。調査区域は約3880平方メートルで、奈良時代後半(8世紀後半)とみられる掘立柱建物跡25棟が確認されたほか、川底の跡から木簡や墨書土器、すずり、木製の祭祀具などが見つかった。鎌倉時代の遺構や、縄文時代晩期の石器もあった。 木簡の一つの表には「丸部飯刀自女上米一半」、裏には「十月十六日」と墨で書かれていた。「丸部飯刀自女」は女性の名で、「上米」は上納した米、「一半」は1石の半分(5斗)、「十月十六日」は収穫時期を指すという。米俵の中などに入れた荷札と思われ、同事務所は「水田を借りて耕作していた農民が、地代として納めた米ではないか」と推測する。 川の南側には縦5間、横2間の大きな建物跡や、倉庫とみられる建物跡があった。事務所を意味する「大家」の文字が墨書された土器や、役所などで使われた円面硯(円形のすずり)も出土したことから、この建物群は水田経営の拠点的な役割を持つ施設だった可能性があるという。 別の木簡は、悪霊退散などを祈願する「急々如律令」というまじないの文句が書かれた「呪符」。もう1点は「見」「眷」の字を練習したとみられる木簡だった。 同事務所によると、県内で古代の木簡はこれまで42点の出土例がある。 (2012年1月27日 読売新聞)
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