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学校評価制度緊張感高め授業改善へ![]() 自己評価を記入する教員。4段階評価でマークシートに記入する(七尾高校で)
県教委は2005年度から、各学校が独自に教育目標を設定し、達成度について保護者や生徒の評価を仰ぐ「学校評価制度」を全面導入する。教育現場に緊張感が生まれ、授業の質の向上にもつながると期待されている。本格導入に先駆け、研究協力校として2002年度から評価制度を実践している七尾高校の取り組みを取材した。 「やっぱりショックでした」。国語の福島則明教諭(50)は、制度導入後初の生徒の授業評価の結果に動揺した。「授業は分かりやすく充実しているか」との問いに、「どの先生も充実している」は1割にも届かず、充実した授業をする教師は「半数程度」「少ない」が4割近くに上った。 同校は、評価制度の導入にあたって、学校目標に「学力向上」を掲げた。 丁寧な授業を心がけていた福島教諭も、1年次に教えたことは、2、3年次では身につけているものとして授業を進めるなど、低い評価に思い当たる点はあった。評価結果を見てからは、古典の単語や句法など、重要項目は何度でも繰り返し説明した。最近は予習をする生徒や質問回数が増え、生徒への好影響を実感している。 04年度の評価結果で、習熟度別授業で学力が伸びていると答えたのは、教職員では9割に上ったが、生徒では4割に過ぎない。また「教育活動が具体的で成果が上がっている」と感じているのも、教職員では9割だが、保護者・生徒は5割程度だった。県教委は「そうしたギャップを学校側が把握し改善することが、外部評価の狙い」と説明する。 同校の八十田至教頭は、これまでの学校現場には「場当たり的で、過去を踏襲すればいいという風潮があった」と指摘した上で、明確な目標を定め、外部から評価を受けることで、一人一人が問題意識を持つようになったという。 保護者の制度に対する反応も好意的だ。同校のPTA総会の出席率は、これまで5割以下だったが、学校評価について説明をするようになってから、6割以上に伸びたという。 保護者からの学校評価の回収率も9割を超え、学校側も「保護者の教育現場への関心が高まっている」(八十田教頭)と感じている。生徒側も「学校に意見を言える」という点で制度を好意的に受け止めているようだ。ただ、2年生の女子生徒が「自分たちが書いたことが、どう反映されているのか知りたい」と話すように、「改善」の部分を生徒・保護者にどう示していくのか。評価を受けた学校側の取り組みをさらに情報発信することも求められている。 金沢大の田辺俊治教授(教育行政学)は、「子どもたちが抱える問題を学校ですべて解決することは難しい。評価制度によって保護者、学校それぞれの当事者意識も高まり、互いの連携、サポートがより深まるはず」と制度のメリットを説明した上で、「学校目標を広げ過ぎると、労多くして功少なしになる可能性もある。しっかり成果を得るには、重点を絞り込むことも必要」と課題を指摘している。 学校評価制度定時制を含む高校や養護学校、県立中学校の計62校4分校で05年度から本格導入される目標管理型の学校経営システム。各学校は、学習指導要領に基づき、生徒や学校などの実態を踏まえ、当該年度や中長期的な教育目標を独自に設定。目標を達成するための計画を策定し、定期的に達成度を評価しながら教育活動の改善を図る。全国的にも導入が進んでおり、県教委は今後、幼稚園や小中学校での導入も設置者に働きかける方針。 (2005年3月5日 読売新聞)
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