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仮想現実 金沢高専生が開発
画面に映る敵に向かって「口臭の矢」を放つメンバー(金沢高専で)
口臭の矢でゲーム 国際学生対抗大会本選1位狙う“口臭の矢”で敵を倒せ――。金沢高専(金沢市)の学生たちがバーチャルリアリティー(仮想現実)の技術を駆使した作品で、11月7、8日に岐阜県で行われる「国際学生対抗バーチャルリアリティコンテスト」本選大会に出場する。「仮想現実を実際に体感させる」大会で、メンバー6人は、“嫌われ者”の口臭を武器にした異色のゲームを開発、東大やパリの大学院などの5作品と競う。(伊藤甲治郎) 1993年から毎年開かれているコンテストは、日本バーチャルリアリティ学会や岐阜県などが主催。金沢高専チームは、プログラミングを学ぶ5年生6人が参加する。高専の本選出場は97年以来。 偶然、息や風を使った卒業研究を考えていたメンバーがいて、「においも取り入れよう」「じゃあ、口臭だね」と構想を膨らませ、においの強さや息の風速を計り、数値に応じて敵を倒せるゲームのアイデアが生まれた。 におい担当になった岩本拓也さん(19)は、同級生や家族ら約30人に100種以上の食べ物を食べてもらい、においを計測。「口の状態や前に食べた物で結果が違う」という個人差に戸惑いながらも一定の値が出る食べ物を突き止めた。研究室には様々なにおいが重なり、“異臭”を発したこともあった。 プログラミングを担当した笹山裕輔さん(20)は背景や細かいアニメーションにこだわり、「リアルさ」を追求。「寝る時間と食べる時間以外はずっとやっていた」と笑う。メンバーは夏休みも休日も制作に没頭した。 ゲームは、香水などにおいのイメージの強いフランスが舞台。2メートル離れたスクリーンに映る鬼やドラキュラなどの敵に向かい、センサーにつながる筒に息を吹き込み、撃退する。 強い敵を倒すため、机に置かれたキムチやスルメなどにおいの強いものを食べて口臭のレベルを上げなければならない。8個の扇風機が周囲で回り、口臭の矢は右に左に流される。時間は2分間で、敵を倒すとポイントがアップする。ゲームが終わると、ガムと水を渡す配慮も。 岩本さんは「マイナスイメージの口臭を使うという誰も考えつかなかったゲーム。高専生の若さで全国の大学を押しのけたい」と意気込み、リーダーの小倉慎司さん(20)も「遊び心で1位を狙う」と楽しみにしている。 (2008年10月30日 読売新聞)
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