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(6)バドミントン男子ダブルス 舛田圭太選手 29

 8月の開幕まで50日を切った北京五輪。4年間の激しい練習に耐え、国内選考を勝ち抜いた選手たちは、どんな活躍を見せてくれるのか。メダル獲得に挑む県ゆかりの選手を紹介する。

エースの証し残したい

舛田圭太選手

 白山市で今年2月に開かれた全日本代表選手交流大会。“オグシオ”こと、女子ダブルスの小椋久美子、潮田玲子両選手ら日本のトップ選手を一目見ようと、ジュニア選手やファン約2000人が会場を埋めた。

 県バドミントン協会の記念行事。オグシオより全日本選手としてははるかに先輩だが、故郷で開催される一大イベントだけに、裏方の仕事に奔走した。

 力強いスマッシュが繰り出されるたびに上がる歓声や、選手らによるバドミントン教室で目を輝かせる子どもたちを見て、この中から、将来の五輪選手が生まれてほしいと願った。

 全日本総合選手権3位の父を持ち、小学1年でラケットを握った。高校2年で同選手権の決勝へ進出し、日本のトップを走り続けた。大学4年でシングルスに臨んだシドニー、現在もペアを組む大束忠司選手とダブルスで出た前回アテネ、今回で3大会連続の五輪出場になる。

 しかし、五輪出場にかける気持ちは、過去2回とは違う。これまでは国内で敵なし。トップの誇りを守ろうと戦ってきたが、アテネ後は、「若い世代を育てなければ」と、現在住む富山県高岡市で小学生クラブのコーチを務めるようになった。白山市の交流大会もそうした思いにかなったものだった。

 だから、若手の台頭も良い刺激になっている。一緒に北京に行く坂本修一・池田信太郎組には、ランキングで追い抜かれたが、「世界で勝って行くために、いろいろ教えてきた」と、後輩の育成を気に掛ける。

 精神的にも環境的にも余裕が生まれ、昨年からの国際大会は「開き直って戦えた」。11年間ペアを組む大束選手とのコンビネーションにも磨きがかかり、日本から2組の五輪出場につながった。

 2005年にはアテネ五輪のシングルスに出場した田中美保選手(32)と結婚し、昨年12月には長女優羽ちゃんが生まれた。心強い家族を持ち、パパとして、新たな気持ちで五輪に臨む。

 将来は指導者として、長年第一線で培った経験を伝えるつもりだ。その経験に加えたいのが五輪のメダル。「おそらく集大成になるでしょう。プレッシャーはない。100%の力を出し切るだけです」。日本を背負ってきたエースの証しを北京で残す。(小平昇一) (おわり)

 ◇ますだ・けいた 金沢市出身。174センチ、75キロ。市立犀生中、市立工業高、日体大卒。トナミ運輸(富山県高岡市)所属。

 ◆金沢市立工高バドミントン部監督だった彼島重範さん(52)(現県立二水高教諭))

 バドミントンが大好きな子で、高校に入学した時、すでに「将来は五輪に出る」と口にしていた。年齢的にも最後だろうから、とにかく1勝してほしい。そうすればメダルも夢じゃない。

2008年6月29日  読売新聞)
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