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![]() 県内有数のハクチョウ飛来地、田尻池。ボランティアが地域の宝物を見守る
「ほらっ、来たぞ」。声に誘われて大空を見上げると、白い点々がこちらへ向かって来る。数羽のハクチョウだ。池へと舞い降りる優美な姿に見とれていると、またもや次の群れが近づいてくる。 県内でも有数のハクチョウ越冬地として知られる田尻池。1969年頃からハクチョウが訪れ、集団での飛来地としては日本の南限ともいわれる学術的にも貴重な地だ。 例年10月下旬から飛来するハクチョウを毎日数えるのは、ボランティア「白鳥愛好会」。多い日には100羽を超す。「昼間はどこかの田んぼに行っとることが多いけど、夕方になるとこうして帰ってくるが」。次々と帰ってくるハクチョウに目を細めながら、ボランティアの男性は給餌の準備を始める。 ハクチョウを見守るのは、大人だけではない。地元の市立池多小学校(児童数56人)では、98年に「白鳥探検隊」が結成され、ハクチョウの観察や池の清掃活動などを行っている。「毎年2月の学習参観では、こうした活動をまとめ、保護者や地域の人たちに向け発表をしています」と、校長の吉田真弓先生。地域を大切にしようという思いが、ハクチョウを通じて育まれているのではと語る。 3000〜4000キロもの旅をして訪れた冬の客人、ハクチョウ。「灰色のは幼鳥。子どもを連れて、また来てほしいよね」。3月中旬、最後の一羽が旅立つ日まで、北国からの客人たちを見守る日が続く。
夕暮れになり、田尻池に戻ってくるハクチョウ
(
2012年2月10日
読売新聞)
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