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 花粉症(上)

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上出耳鼻咽喉科医院 上出文博院長

増加傾向県内は2025年まで

 花粉症は年々、増加傾向にあります。国内の患者数は2000万人以上、治療費は年間1000億円以上といわれます。

 人間は、異物である花粉が外から体内に入ると、「IgE抗体」と呼ばれる抗体を作り、異物を除去しようとします。この花粉から身体を守ろうとする過剰反応が花粉症で、抗体と花粉抗原が反応することにより、身体にとって不都合な症状が生じます。

 具体的には、鼻の中で花粉を追い出そうとする反応はくしゃみや水鼻、鼻づまりとなって表れます。また、目ではかゆみや涙、結膜の充血、のどではかゆみやせきが起こります。しかも、厄介なことに、ある日突然、発病します。

 今年のスギ花粉量はどうなるでしょうか。花粉を作る雄花の元である花芽は7月の初めごろから作られます。この時期に日照りが続き、雨が少ないと花芽がたくさん作られます。花芽は夏から秋にかけて発育します。

 2007年は1月の暖冬に始まり、春先の低温が7月まで続きました。特に花芽の作られる7月は梅雨が長引き、気温は平年より2度ほど低く、日照時間も短くなりました。しかし、8月には一転して猛暑となり、残暑が10月まで続くなど異常気象で、飛散予測は難しくなっています。県医師会花粉症対策委員会は、今年の花粉量は昨年の1・3〜1・5倍、飛散開始は平年より10日以上早いと予測しています。

 日本は面積の約7割が森林で、その18%をスギ人工林が占めています。スギは樹齢が30年を超えるころから雄花をたくさんつけるようになります。県は県内のスギの25%は樹齢30年未満で、2025年まで花粉は増え続けるとみています。患者にとってまだまだつらい春が続きます。

 次回は花粉症の対策と予防法について説明します。

2008年3月5日  読売新聞)
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